今回は看板や銘板で良く見かけられるエッチング銘板の製作工程をご紹介いたします。
エッチング銘板は腐食銘板とも呼ばれ、薬品を用いて金属を腐食させ、付いた凹凸にインクを
焼き付けて文字を表示する工法です。耐候性に優れた銘板として様々なシーンで活用されています。
製造の工程を大きく分けますと下記の7工程に分けられます。
1工程づつご説明していきたいと思います。
イラストレータの原稿データを元にフィルムを作成します※フィルムは2種類あり、1回のみの製作の場合と細かい表示や再製作がある場合によって使い分けています。
皮 膜
ステンレスの板をゼラチンで皮膜します
※この時、ムラができないよう遠心力を使い余分なゼラチンを飛ばします。
感 光
皮膜を貼ったステンレス板とフィルムを感光機に入れ吸着させ板を感光させます
洗 浄
板を紫色のお湯に付け着色し、露光していない部分のゼラチン質を洗い流し、エッチングする場所としない場所を分けます。その後、乾燥機にかけて乾燥させます。
ゼラチン膜の密着を強めるため200~300℃で焼き付けをします。紫色だった部分がきつね色に変わります。
エッチング機に20~30分流し入れることで、塩化第二鉄液がシャワー状にかかり板を腐食させ凹凸を付けます。 その後液を落とすため水洗いをします。
※梨地は一度腐食機にかけた後、手作業で梨地柄を作成しもう一度腐食機にかけます。梨地は手作業のため同じ柄は出来ません。
カラーチップに合わせて、塗料色を調合しエアスプレーで塗装をします。その後130~140℃で焼き付けをします。
※2色以上の場合はマスキングして色が入らないようにします。
※2色の場合はマスキングを2回、塗装・焼き付けも2回します。
30分程度お湯に浸けこみエッチングをしないための皮膜(ゼラチン)を柔らかくしてから、お湯で流しながら削っていきます。
乾燥させ、保護フィルムをかけて完成です。
今回はエッチング銘板の製作工程についてご紹介をさせて頂きました。
ご注文頂いたエッチング銘板は上記の流れで1枚づつ、丁寧に仕上げております。
耐侯性が高く、高級感のある仕上がりになりますので記念の銘板や屋外でお使い
頂く看板などにおすすめです。
銘板は1台から製作可能ですのでご検討中の方は是非お気軽にお問合せ下さい。